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子育てと正社員の両立にぎりぎりな40代の母(映画・読書・日々のこと)

子育てしながら正社員として仕事しています。40代の母のブログです。コピーライター、読書、映画、プライムビデオ。育児の悩みや仕事の悩み、広告、マーケティング、家族のこと、ふと思うことを綴ります。

オトナってなんだろー おばあちゃんっ子のエレジー

コロナで休業してると、昼間に近所のスーパーなどに行くことが増えました。

昼間のスーパーはお年寄りが多くて、和みます。周りの空気も時間も、ゆるやかに流れます。

スーパーにいるおばあさんの後ろ姿や、ゆっくりとした仕草に、たまに、2年前に亡くなったおばあちゃんを思い出します。92歳でした。

 

共働きの両親に代わって、実質孫の生活の世話のほとんどしてくれてたおばあちゃん。

優しくて怒ったことなんてなく、なんでも言うことを聞いてくれる大好きなおばあちゃんでした。

料理が上手で、なかでもおばあちゃんがホワイトソースから作るグラタンが大好きで、リクエストしては、よく台所で作っているところを眺めていたなぁ🙂

 

そんなおばあちゃんも、歳をとり、亡くなる数ヶ月前からは、食欲がグッとなくなり、一か月前くらいからはほとんど少しの水分だけで寝たきりながら生きながらえていました。

 

私はすでに自分の家族を持って自分の暮らしがあったから、週1回くらいは、老人ホームを訪れていたけれど、食欲がなくなり痩せて、寝ていることが増え、認知症も進行してきたおばあちゃんとのコミュニケーションは、一緒に暮らして世話をかけていた昔みたいにスムーズではなく、会いに行ってもだんだんと私が誰か分からないことも増えました。

 

私は寂しさはうっすらありつつも、会話がなくても誰か分かっていなくても、たまにおばあちゃんに会えるだけで別によくて、それは今思えば、自分の暮らしが別にあったことや、ヒヨコの刷り込みに似たおばあちゃんへの絶対的な信頼があったからだと思います。

 

ただ、いろんな事情があるとはいえ、世界一優しいおばあちゃんが老人ホームに入れられたこと、

自分の暮らしがあるがゆえにおばあちゃんを老人ホームから引き取り、介護したりできない無力さ、おばあちゃんに育ててもらって大人になったのに、おばあちゃんに何も返せてないことの悲しさは常にあり、大人として子育てして自分の暮らしはしてるからって、それがなんなのか、しょーもない大人やわと考えたりしてました。

離婚しておばあちゃんを引き取り、最期を看取るとかも想像したけれど、離婚して、稼ぎながら育児しながら、介護をする自信はなく、ただ想像して地団駄踏んだだけでした。

 

おばあちゃんはなーんにも私なんかに期待はせず、ただ会いに行けば喜んでくれていました。昔から私にとってのおばあちゃんは、なんの条件もなく私を愛して守ってくれる存在。そのことが私に「私は生きていていいんだ」という儚い自信をくれていました。同時に「おばあちゃんがいなかったら私は生きていけないかも」という気弱さも。

 

つまり私はどーしよーもなく甘やかされたおばあちゃんっ子だった。

私は無力さ以上に、おばあちゃんを失うことが怖かったです。

子育てだ、仕事との両立だ、なんでこんな女が生きにくい世の中なんだと偉そうに宣いながら、いい歳をして40過ぎて、まだおばあちゃんに甘えていました。

おばあちゃんが死んだ世界で、私は生きていけるのか。それが一番気がかりでした。

 

おばあちゃんがいない世界。私は生きています。

だから生きていけることは証明されました。

 

おばあちゃんは、昔の人です。まだ、家庭の仕事も子育ても、女の役割だと当たり前にされていた時代を生きた人です。

主婦として生き、早くに夫に先立たれてからは、働きながら三人の子供を育て、長女である母とその夫と同居をして孫を育て、その「誰かのために世話をする」役割を女だから背負う、自分の人生に疑問を抱くような世代じゃないし、長女や長女の長女(つまり私)への強い執着などから感じる、祖先や血の流れ、「家」を大事にする昔の価値観も強かったです。母方の一族はたまたま女系だっけれど長男がいたらそっちに偏愛が行ったのは間違いなく。黒人がテレビに出ればクロンボだと言っていたし、そらもう、笑っちゃうくらいしょーもない偏見もありました。(ただ、それは実際に接する人には向けられなかった。子供時代の記憶の限りは)

 

だからって、やぱりおばあちゃんは私にとって世界一優しい絶対の味方に変わりはありません。今も。

 

私はやぱり、おばあちゃんのいない世界でも、おばあちゃんに、おばあちゃんとの思い出に生かされていると思います。

 

なんて、たまに郷愁に誘われるのでした…☺️