金曜ロードショー鑑賞。
大泉洋、いいねー(*´∇`*)
鹿野靖明さんは筋ジストロフィーという、筋肉が衰えていく難病。12歳で、20歳までしか生きられないと言われ、42歳まで生きました。
鹿野さんが目指したのは、自立生活。
英検2級。アメリカに行くこと。
鹿野さんは、自立生活のために、ボランティアを募ります。どうやって募ったのかは、映画では分かりませんが、食事もトイレもお風呂も誰かの介助が必要な鹿野さんはそのすべてを多くのボランティアに頼って、自立生活を成し遂げます。
鹿野さんのすごいところは、気持ちや要望を言葉にすること。それが、夜更けにバナナ買ってきて!ってのたまえるレベルに率直で、こんなタイトルになっています。
ボランティアのみさきちゃん(高畑充希ちゃん)は、そんな鹿野さんに最初、キレます。
鹿野さん、まあ一見、ほんとにワガママにしか見えないところがあるんですね。
でも鹿野さんと接していくうちに、そのいつも正直で明るい人柄や目標に向かって諦めない姿勢に触れて、段々と自分も触発されて変わっていきます。
というあらすじのもと、おもしろポイントをご紹介したいと思います。
ナイスキャスティング
この鹿野さんを大泉洋が演じていますが、かなりのナイスキャスト。
彼の軽い感じと、垢抜けない感じと、親しみやすい感じが、ホンモノ鹿野さん知らないけれど、きっとこんな人!って思わせてくれます。
他に誰も思いつきません。
変な話、医大生ボランティアの田中君を演じた三浦春馬くんならできそう。
てか、大泉洋は別枠として、三浦春馬、高畑充希って、上手い若手たちが脇しめてるから間違いない安定感もあります。
充希ちゃん上手いわあ(*´꒳`*)
生かされながら心は自由
鹿野さん面白いです。今ならそれセクハラやん的な発言もあるんですが、みさきちゃんは黙っていうこと聞くタイプではないし、鹿野さんも無理強いして他者をコントロールするのが目的ではなくて、言いたいことを遠慮なく言うことに動機があるように見えました。
私、子育てしてます。
子育てしてたら、シモの世話もちろんするし、ご飯も食べさせます。
子供を外に連れて行ったら、スーパー行ったら、電車乗ったら、レストラン入ったら、周りに迷惑をかけるかも思います。
実際に身近な知り合いから全くの他人、行政の制度まで、たくさんの人の親切やお世話や労働やルールで、育児って言うものは成立します。お母さんの力なんかは微々たるもんちゃうか思うくらいに助けられています。
鹿野さんのボランティアは自分の身体や命のためで、育児のそれとはまた全然違うのかもしれないけれど、他人にお世話になる、ってことをきっぱり受け入れないと、やり抜くのが難しい。
そこは共通しているのでは、と思います。
そして何より、鹿野さんは心が自由。
自分の夢を諦めたくないと、めいっぱい自由をめざして、さまざまな挑戦をします。
私はもともと自己責任論には若い頃から違和感があって、ケンカして「もうほっといてくれ」という彼氏にも、どんだけエラいねんあんた。あんたも人様に生かされてるんやで、、とか思ってしまう若造めでした。
恥とかプライドとか見栄とかのわたしの視点が、特に若い頃は世間とズレている気がして、生きにくさを自負してたんですが、未だその青臭い気質は抜けず、むしろ子育てして人に頼ることが増え、我が意を得たりなくらいになっちゃっているかもしれません。
今は世間との差や外聞をさほど気にしなくて、あんまり生きにくくないのは、経験してきたものがあるからでしょうかね。。
分かりませんが。
そうそう。
学生時代に見知らぬおばちゃんに3回助けられたことがあり、世界はお節介で成り立っている。世の中捨てたもんじゃない、私の生きている世界は捨てたもんじゃないと。シンプルに感じられた時間が確かにあって。
これからも鹿野さんのように障害のある人や子育てする親や傷つきやすい若者や足腰の弱ったお年寄りや私なんかが希望を失わずにいれる世の中でありますようにと願わずにはいられません。
原作も読んでみたい😊