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子育てと正社員の両立にぎりぎりな40代の母(映画・読書・日々のこと)

子育てしながら正社員として仕事しています。40代の母のブログです。コピーライター、読書、映画、プライムビデオ。育児の悩みや仕事の悩み、広告、マーケティング、家族のこと、ふと思うことを綴ります。

すばらしき世界_すばらしき役所広司さん

 

すばらしき世界 2021 西川美和監督

 

久しぶりに邦画を観たからか、役所広司さんだからか、めちゃくちゃ良くて、泣きました。

 

殺人の罪で13年間の刑期を終えて出所した男の社会復帰の物語です。

シリアスとコメディのバランスが絶妙。

役所広司もだし、橋爪功、仲野太賀、北村有起哉、六角精児。敬称略。

絶妙な塩梅でできる演者たちが揃い踏み。

梶芽衣子さんも良いです。

少しネタバレあり

 

復帰も何も元反社だから、いわば社会経験ゼロといいますか、唯一できるのはムショで覚えたミシンでの縫製で、そんな内職は見つからないし、運転免許も切れてるし、短期ですぐ手が出ちゃうしでね。

でも弁護士さんも奥さんも、生活保護の担当さんも取材したいというライターも、スーパーの店長もみんないい人たちで、そういった関わる人たちに少しずつ支えられて、なんとかかんとかゆっくり社会復帰をめざしていきます。

 

だけど世間の理解はなかなかないし、身体も悪いし、免許もとれないし、思うようにはいかなくて、一回もうダメだと反社の兄さんに頼るんですね。で反社の兄さんは歓待してくれて世間よりよっぽど優しくて。

あわやヤクザの世界に戻るのかと思いきやギリギリのところで、カタギの世界との繋がりを取り戻します。

 

重いテーマですが、人が立場や過去にとらわれず人を信じる姿を描いていて、これもまた一つのリアルだと私は思いました。

 

キモは、ヤクザよりも空が広く見えるというカタギの世界でも、現実には理不尽がたくさんあって、そこにどう向き合うか。

 

すばらしき世界はどっちなのか

はたまたそんなものは結局存在しないのか

 

西川美和さんの映画は鶴瓶師匠の「ディアドクター」が印象的でしたが、主人公が憎めなくておかしみがあるあたりが共通点でしょうか。

山田洋次的な感じもします。

ヨーロッパ的な雰囲気もあるかも。

はみ出したりしくじったりした人をふわ〜っと優しく包み込む印象。