ネタバレあり。
ちょうど2020年のコロナ禍が始まり出したころに、観に行きたかった映画です。
あんまり内容は知らなかったけど。
プライムで無料になっていました♪(´ε` )
今年に入って観た洋画が、「スキャンダル」「ハスラーズ」っていう女性がバリバリに男性社会に盾突くモノか…
「ハスラーズ」は、ウォール街のエリートが客層の高級ストリップキャバレー?が舞台で、ジェニファーロペスのポールダンスがとにかくかっこいいし、
リーマンショック前のストリップ界とニューヨークのバブリーな華やかさが魅力的です。
だから前半はそういう見せ場が山盛りで、後半はリーマンショックで急激に斜陽したニューヨークの夜の世界で、仕事を失ったストリッパーたちがどう生き抜いていくかのサバイバルですね。
で、主役のアジアンガールのデスティニーは、結婚出産育児して離婚して職探し中、親友のジェニファーロペスもユニクロみたいな洋服店で子育てしながら働いていて。
そこに「かつての客に酒と薬を飲ませてクレジットから大金引き出し詐欺」という犯罪手口を使って返り咲く作戦をストリップ仲間たちと企て、また華やかな世界を取り戻していくも、調子乗りすぎて、傷つけるべきでない人を傷つけたり、ヤバい女を仲間にしちゃったり、客をオーバードーズで危険な目にあわせてしまったりで破綻してしまいます。
そらそうです。もともとが、人を騙して金を稼ぐというダメな犯罪なわけで。
でもって女たちの友情も散り、みたいななかで、でも確かに私たちは一緒に戦ったよね、みたいな。
「スキャンダル」と同じく、この作品も事実ベースらしいんですが痛快ドタバタ犯罪悲喜劇として、あんまそこは考えずにみた方が楽しめると思います。
ただ、彼女たちの犯罪が、ストリッパーの危機的な状況でのサバイバルと友情をモチベーションに、女性たちが男性に搾取されるんじゃなく、力づくで搾取していく側にまわる、という復讐のカタチをとっていたことで実にセンセーショナルなケースだったんだと思います。
映画的にはジェニファーロペスがひたすらステキで。
私より確か年上。で、これ。
すごいぜ…
ただ、もう少し欲張ってしまえば、彼女たちが騙すエリート男性たちを、も少し丁寧に描いて欲しかったという点はあります。すごい無個性に出てくるので、どう受け取ればいいかちょい中途半端な気持ちになっちゃうんですよね。
あの時代のニューヨークの空気感が私には分からないからかもですが、そういう背景を分からないで観てしまうと、普通の人たちを騙している風にも見えなくもなくて、主人公たちの犯罪にそこまで肩入れできないというか、騙された男性たちの素性をせめてもう少し描いて欲しかったなと。
単に尺の問題かもしれないんですが。なんかスッとしない…
しがない労働者たちが貧しさを増す一方で、湯水のように金をばら撒くエリートもいて、そいつらが騙されてザマァみたいな、てかむしろそこがこの映画のキモでもあり。
そこのシズル感こそが大事で、それが海の向こう側(日本)からしてみたら、はあ、何を怒ってるんだい?とならなくもないような。
そんなことが引っかかりつつも、最終、主役たちみんな誰も幸せな感じでもないので、「そういうことがあったんだな」と言うことで納得させているんですが。
まあジェニファーいくつよ?すごくない?という感動だけでも見応えは充分あります。
今回字幕版でしたが、まだまだ英語の読解力ないなぁ(ToT)