田村由美さんといえば私は断然「BASARA」が大好きで、学生時分に感動しながら読んでました。
最初「ミステリと言う勿れ」は「BASARA」と表紙の絵柄が違うので、田村由美さんの作品だと気づかず。
本屋さんで中3の子供に「これ人気らしいで」と言われて手に取り、作者名を2回見直して、
田村由美さんやん!
と。
で絵柄が違う…別人??と中をパラパラめくると、主人公の整(ととのう)君こそ、今風の大学生風だけども、BASARAの田村由美さんや!と納得したのでした。
にしても、今7巻まで読んだのですが
めっちゃ濃いい!
めっちゃいい!
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まず主人公の久能整(ととのう と読む)くんの髪型がステキ。
で、推理モノの少女漫画ってあんまり読んだことないんですが、田村由美さんの推理の捻りがすごいです。
こーきて、あーきて、そーきて…
捻りのミルフィーユ戦法〜
伏線すごい〜
それだけでもめっちゃ面白いんですが、
さらにそれだけでは終わらないのが
「ミステリと言う勿れ」の末恐ろしいところで、
なんつっても、余計なことをついつい言ってしまう性分の主人公の整(ととのう)青年の
おしゃべりの内容が素晴らしく面白いんです。
たとえを一つあげますと
刑事で新人で女性の風呂光さんとの会話。
風呂光さんが男だらけ、おっさんロマン至上主義の警察組織のなかで居場所をなくしていて、
「私の存在意義って何ですか?」って整くんに聞きます。
整くんは、人間には3種類あったらいいなと思うと。
男女とまたもうひとつ。全く思考回路の別の種族が同じ配分でいたらいいなあ。
僕の偏見だけど、おじさんは徒党を組んで悪事を働く。隠蔽したり、談合したり、汚いお金を動かしたり。
でもそこに女の人が混じっているとやりにくいんですよ。
でも女の人は群れないし闘わない。
だからもう1種類いたらいいなあ。
おじさんたちを見張れる存在。
それが風呂光さんじゃないですか。
もひとつ。
書き疲れたので画像で…
軽く表すと
子供のいないお前に何が分かるかー!
と言われ
子供は持ってないけど子供だったことはあります
親になったら忘れるかもしれないけど僕はいま子供の立場から話しています
とか
整くんは、要は関西弁的に言うと「屁理屈いい」なんですね。
それでウザがられる。
だから自分に似てるってのも感じるし(笑)
でも言ってることは120%、納得できるし、気づきと共感がたくさんあります。
私たちが普段、とらわれている固定観念や先入観や社会規範の先を見つめ、水平な眼差しでものを見る整くん。
整くんは、バイアスのその枷をはずしてくれます。
本当にそうなの?
それは自分の考え?
という思考回路の人です。
世間では当たり前だからとか、世の中そーじゃん、では絶対判断しないんですね。
それが毎回でてくるんですよ。エピソードごとというか、エピソード内に何回も。
というか口を開けば、だいたいそーゆー屁理屈(*´∀`*)
屁理屈というか、弁論というか?
論理展開が素晴らしくて、だから、目からウロコ的な楽しさがたくさんあります。
屁理屈というにはあまりに論理が整理されていて、屁なんかじゃなく、ものすごく理屈に合っていて、もうシン理屈な感じなんですが。
ゴジラ風にいえば。
空手風にいえば、極真理屈。
理屈の中の理屈。
理屈
1.物事の筋道。
%E7%90%86%E5%B1%88とは - Weblio辞書
2の無理につじつまを合わせた論理。こじつけの理論。
ではないんです。
本気の論理派です。
とにかくどのエピソードも濃くて濃くて。
読むのも結構時間かかります。
でも楽しい!
面白すぎて、2回読み。
3回目読むかも…
まあそんな論理派で理屈いいの整くんだから、友達も彼女もできないし、そもそも整くんは友達も彼女も欲しくなさそうです。
ただ、多分整くんは辛い過去があって、屁理屈という名の真実で自分を守る手段をとっていそうです。
今後の展開次第ですね。
最新刊が届くのとっても楽しみです(*´꒳`*)