一言でいうなら、今どきのロジカルなZ世代的思考実験とでもいいますか。
日本がサッカーで強くなるには
もっといえばワールドカップで優勝するには
チームプレイを磨くのではなく、スターたり得るエゴイストを育成せねばと作られたブルーロック。
日本全国から集められた実力ある高校生たちが施設に暮らしながら、てっぺんをめざしてエゴイスト英才教育を受けます。
これ、何が今までと違うって
チームワークじゃダメ
俺様いちばんになれ!
を論理的実践で進めていくところです。
エゴイスト目指せ!
なんて少年マンガではこれまではなかったのではと。
一見、いや、そんないけすかない少年サッカーの話…と思うんですが、全然。
めっちゃ面白いです。
なんかね、ヘタなビジネス本読むより、何かを成し遂げるための本質をついているというか、活かせるんではないでしょうか。
私はサッカーの知識も、スポーツ全体の造詣も経験もないのですが、それでもぐいぐい読めたのは、なるほどそうだなぁと筋と理屈ありきの展開に納得できるからです。
主人公はほぼドベタから這いあがっていくんですが、それがなんてゆーか、努力とか仲間との絆とかそんなもんを超えた、「こうしたからこうなった」きちんとした筋があるんですね。
理屈といえば「ミステリと言う勿れ」もそうですよね。
このやたら理屈ぽいというかロジックに徹する、一つの潮流があるんでしょうか。
令和のマンガ界。
嫌いじゃないです。
そして、協調やチームワークを否定しつつ、高校生たちがなんやかやで協力しあわなければならない展開が要所に必ず入るのも、原作者の意図的なものを感じます。
目標を成し遂げるためには、おのれを磨くべきだし、遠慮なく前に出るべきだけど、
それを実現するにはやっぱり他者の手を借りなければならないんです。
他者の手を借りるためには、他者の存在を認めなければなりません。
エゴを磨く同士が、反発ではなく、どうしたら協力しあえるのか?
いちばんの魅力はそこじゃないでしょうか。
エゴを知るからこそ、他人が分かる。
それは確かに真理を突いていると、私は感じました。
マンガではそんな説明もサジェスチョンもどこにもないんですが、決して他人を蹴落としてバンザイ上がり、そんな味気ない物語ではないのが、「ブルーロック」の面白さだと私は思います。
ちなみにうちの子は地域のサッカー教室に入ってまして、そこのコーチが徹底して保護者に伝えているのは、子供にアドバイスするな(特に経験者)、比べたり競わせるなってことなんです。
私はこれにとても感銘を受けたといいますか、要はサッカーが好きで楽しいという気持ちの芽を子供のうちに少しでも摘むようなことはしないでくださいと。→特にサッカーかじった父ちゃん
だから私はコーチの指導に素直に従って、どんだけできたとか、どれだけ上手くなったかとかは息子に一切聞かないで、ただただ楽しかった話を聞くようにしてます。
ブルーロックでもキャラたちの小学生時代や幼児時代のエピソードがところどころに出てきます。
みんなサッカーめっちゃ好きなんですよね。
だから、サッカー教室のコーチの方針はとても重要なんだと、ブルーロック読んで改めて感じました。
そんな息子は進学祝いにサッカー用リュックをおばあちゃんに買ってもらいご機嫌です。
サッカー用リュックなるものの存在を初めて知ったんですが、なんでもアイテム化されてるよなぁ。。(´・_・`)
息子も読んで「よく分からないけど面白かった」らしいブルーロック。(そもそもは姉のマンガ)
私は凪と千切とバチラが好きです☆
主人公もいい子です(*´ω`*)