書くことは癒し。まったりシングルマザーの映画・読書・日々のこと

シングルマザーになりました。50代は60代をどう生きるかを考えていきたいと思います。読書や映画感想と仕事や子育て、離婚やモラハラについても思いついたら。

シェフ 三ツ星フードトラック始めました_夏休み前にお父さんに観てほしい&キューバサンド食べたいコメディ

 

2014 アメリ

ネタバレあり。

 

なんだかお疲れ気味だしずっと雨だし、タイトルで判断して、気楽に美味しそうなB級映画でも観ーよお!と観たのですが、B級ではありませんでした。

ちゃんと作られた、面白いコメディの名作でした。

それだけに何故にこのタイトルなのだとフシギではありますが(絶対損してる気する…)、原題はchef だけのよう。それもなんだか分かりにくいので確かになんか付けたくはなるわね。

 

でもって、なんと主役のシェフであるぽっちゃりカールおじさん役のジョンファヴローは、脚本も監督も担当しております。ぽっちゃりな多才。

 

さらに脇にロバート・ダウニー・Jrスカーレット・ヨハンソンはまだしも(そもそもファヴロー氏はアイアンマンの監督らしいので)、ダスティン・ホフマンが出ております(なんとなく涙)。

 

まあそんなふうに、普通にハリウッドぽくゴージャスな感じなのですが、内容は別に全然お金がかかっているゴージャスさはなくて、一流レストランだけどオーナーに従うしかない雇われシェフが批評家に叩かれて、自暴自棄に評論家に文句言ったら、Twitterでバズって、店をやめざる得なくなり、どん底ながら、マイアミからロスまでキッチンカーで旅がてら出直すっていう、どちらかというと庶民視点な、しがないお父さん視点なシンプルなストーリーです。

 

仕事命だった忙しいパパシェフは10才の息子をないがしろにしてしまってるんですが、クビになってどん底に落ちたことで、別れた奥さんや店の仲間から、いまこの機会にないがしろをやめて、子どもと向き合いなさいと諭されて、息子くんも一緒に旅に出るんです。

 

ということで、

 

夏休み前にお父さん、ぜひ観てほしい!

 

という訳です。 

 

夏休みくらいちゃんと遊んだりや、とか、子どもをちゃんとみてますか?

とかのお説教ではないんです。

 

なんとゆーか、子どもと楽しい時間ってこーゆー時間じゃない?とゆーのが詰まってるというか。

 

私はもうワクワクしました。

 

逆境にいる人が、やぶれかぶれにプライド捨てたら楽しく生きれた!

みたいな。

そんなシンプルなテーマがあって、それを楽しく美味しいもの作りながら観せる。

なんの複雑な伏線もテクノロジーも使わずに。

ただキッチンカーでキューバのサンド売りながら旅するだけ。

 

このなんていうか、出尽くしてしまったハリウッドにおいて、これだけのシンプルさで映画を作ってしまうジョンファヴローという監督兼脚本家兼主人公の人柄とゆーか、信頼されてる感じというか。

 

ずっと美味しそう、というのもさることながら、さらに私が良いコワザだなと思ったのが、2つあって、ひとつはカールがクビになる要因となったSNSに映像がさらされた、批評家に文句を言ったときのセリフ。

「傷つくんだよ!」

お前の批評は当たってないとかじゃなく、すごい素直なセリフなんです。

もしかしたらカールは根っこに自信のなさもあったのかもしれません。だけど、私は日頃、相手の否定的な言葉には、まずそれを受けたときの自分の感情をストレートに語る必要があると思っていて、でも怒りに囚われている時に、なかなか感情を表現するって簡単ではないとも思うのです。だけど、それができたら、怒りのぶつけ合いも尖ったやいばの応酬にならずに済みます。つまりカールの人柄を絶妙に表せている気がします。

 

もう一つが、カールも、料理人仲間のマーティンも、子どものパーシーをぜんぜん子ども扱いしないことです。

子どもを未熟な子ども扱いしないことを、粗野や無知とは一線を画しながらフィクションで表現するのは案外難しい気がします。

日頃からそう思ってないとできないというか。

私の想像ですが、ジョンファヴロさんの日々の子育て経験がこの作品には大いに生かされているのかもと。

 

 

とまー、あれこれ考えもしましたが、シンプルに楽しく観れる!晴れ晴れとした気持ちになれる!それがオススメしたいいちばんの理由です(´∀`*)

 

✳︎料理のおまけ話✳︎

作中にはキューバ料理といってもサンドイッチ以外にそんな大した料理は出てこないのですが(たぶん)、このサンドイッチがめっちゃ美味しそうなので、ちょっと興味わき中です。

ググッてみたら、キューバ料理でよく使うのは豆、米、ユカ(キャッサバ)とからしく。サンドイッチはファストフード感覚なよう。

で、出てくるキューバサンドは、ボカディートっていうキューバに昔からあるミニサンドイッチをアメリカ風にアレンジしたものってありました。

これだ!と。

ローストポークとかチーズを挟んだバゲットを、表面にバター塗ってサンドイッチプレスで焼くんです。

とあるサイトでは2014年に映画に登場してから日本でも流行ったとか書いてて、それこの映画やん?と…

知らなかったあ。。

そしてローストポークに漬けるモホというソースがポイントらしいです。モホ…探求せねば。

ということで、なんとかこのキューバサンドを家で作れないか、息子と画策中。

 

YouTubeでも、まあまあ「あの映画の」とかでキューバサンド動画ありました。ありがたい先駆者たち。

しかし、そんな話題やったんか…つゆ知らず(*´-`)

 

ちなみにふだん洋画嫌いの息子もこの映画は面白かったそうです(´∀`)吹き替えだし