2021 地獄の花園
バカリズム脚本だったんですね。
ばかばかしいけど悪くない!
てか正直めちゃ良かったですよ(о´∀`о)
地獄の花園ここがいい
ある種の社会風刺という解釈
OLって社会でどういう存在ですか。
日本の会社はいわゆる総合職と一般職に別れていて、会社の利益に直接つながらない、キャリアアップがない事務員が一般職なイメージですよね。
制服きて事務するOLは一般職の代表的存在。
会社には必ずいるけど出世しないし花形でもない。結婚までの腰掛け仕事だの、ちょい頭悪そうな男のことしか考えないチャラ軽女子だったりのステレオタイプがあるかと思います。
まあ正直、こんないかにもOLスタイルなOLはもう今では化石じゃないのかとは思うものの、この作品ではいわゆるコンサバなフツー、一般女子の代名詞的に扱っているんじゃないかと思われます。
それが派閥争いしてるんです。
ケンカで。
ムショ帰りのOLとか、響きだけで愉快。
しかもさりげなく会社はちゃんと再雇用してたり。
もちろんフツーに仕事もしてるんですが、ケンカが生きがい、で覇権争いが勃発してるんですね。
そんな中に現れたのが広瀬アリスちゃん演じる北条蘭。一匹狼のOLとして、派閥の頭を張るつわどもたちをやっつけまくり、トップとして君臨します。
で、あらすじとしては、永野芽郁ちゃん演じる主人公の田中直子はカタギのOLで、蘭の友達なんですが実は…っていう。
まあいわゆるケンカマンガの典型を寄せ集めて、OL社会にぶち込み煮込みました。っという構成です。
そこに多分マンガ大好きだろうバカリズムの脚本が元気いっぱいに息づいています。
で、私が興味深かったのは、あんまり違和感なく観れたこと。一つには役者陣の演技力もあるんですが脚本もいいし演出も良かったです。
古いステレオタイプを現代的に上手く解釈できているというか、むしろ廃れたはずのステレオタイプが実はリアル社会に未だ現存していることを作り手が理解した上で、あえて取り入れたようなあざとさがあり、逆に違和感なく観れたというか。
クローズなんかは、ガチすぎて息苦しい、暑苦しいみたいに感じる冷めた人でも、こちらは、ある種の社会風刺感覚で、俯瞰して捉えることができ、観やすいんじゃないかなと思います。
まあ政治でも会社でも学校でも覇権争いしてますしね人間。的なね。
そういうのがバカリズムの根底にあるんかなと。
ちなみに永野芽郁ちゃんのセリフで出てくる
クローズ、ビーバップハイスクールは映画、ろくブルはマンガで知ってるけど、湘南爆走族は漫画も映画も知らないです。
観とくべきか?
ロンタイベイビーは読んだんですけどね〜(出てきてないけど)
クセ強い役者陣
広瀬アリスちゃんがメンチ切りまくり(関西弁でガン飛ばすこと)でカッコいいです。
鋭い目つきが似合ってるうー!
メンチが似合う女優。
で、ケンカシーンも広瀬アリスちゃん、うまい!
啖呵切る姿がさまになってるし、動きもキレがあってめっちゃカッコいいです。
あと小池栄子ちゃん、菜々緒ちゃん、室井滋さん、エンケンさん、脇役みんながいい感じです。
密かにファンのファーストサマーウイカちゃんなんかはどストライクです。もっと出番欲しかった〜♪( ´θ`)
ただ永野芽郁ちゃんが主役なんですが、周りの個性派に飲まれ気味。まだまだ若いし頑張って〜(*≧∀≦*)
オンナが強いということ
単純にそれが痛快。
これまで男が闘う漫画も映画もいまいちノレなかったから、自分はケンカ映画は嫌いなんだろなと思っていましたが、違うな。
男が闘う物語はつまらないけど、女が闘う物語は面白いという発見をしました。
うーん何故か?
同じ女性としてシンパシーを感じてみれるんでしょうか。
逆にケンカ作品が好きな男性の気持ちも、あ、そーゆー感じかぁとやっと理解できた気がします。
自分も強くなった気分になれるんですよね。
分かる!
私もいけすかない上司やおっさんにメンチ切りたい!
ということで、娘おすすめ作品でしたが、いい歳したおばちゃんもフツーに楽しめた「地獄の花園」でございました♪