こっわ!
いわゆるジャングルに潜む人喰い人種に大学生たちがやられていくっていう、ただただ怖い怖い作品です。
もうですね、46歳の小心者の心の臓なんか縮み上がりまくりです。おじいちゃんおばあちゃんには絶対見せちゃだめです。R18ってそらそーだです。
プライムで普通に見れますけど大丈夫??
怖いって、いろんな種類ありますが、嫌悪感で動悸が止まらない系です。
2度は見ないです_:(´ཀ`」 ∠):
これはただのホラーなんで、そこに社会的なメッセージもないし、原住民族の描き方もイマジネーションは豊かかもしれないけれど、ただのホラーのエレメントでしかないです。
間違っても、社会的なメッセージを無理くり見出してはダメ。
という意味でもR18だと思いますね。
…まあ私自身が、ホラー✖️社会派と勘違いしたんですが…
でも観て、全然ちゃう〜と。見かけ(パッケージ)に頼りすぎちゃダメだな〜
というか、私はNHKドキュメントの「ヤノマミ」が好きなんです。
そして、本当はこれ、「ヤノマミ」を語りたかったんです!
はい。
アマゾンのヤノマミという先住民族にNHKの国分拓さんというディレクターとカメラマンが150日にわたって密着取材したドキュメントなんですが、これが素晴らしくて。
取材陣のしぶとさたるや。田中泯さんのナレーションもシブい!
国分さんの書籍も読みました。
かなり辛かったことが書かれていて、とにかく暑いし、ジャングルだし、腹は減るし、虫がうじゃうじゃだし ていう。
最初は持ってきたお土産とか渡して、部族の人たから食べ物もらってたんですが、あげるものがなくなると、部族の人たちも「じゃ自分で食べ物獲らないとね」となり、でも国分さんたちは山奥で狩りなんかしたことないわけで、何にも捕まえられないどころか、うまく動けないからだんだん足手まとい扱い(笑)って言う。。
ヤノマミ部族と暮らす日誌的な本なんですが、この国分さんの姿がすごく共感できると同時に
人間同士ってそんな簡単に理解しあえるもんじゃないな
という思いが強まりました。
「ヤノマミ」通して。
でも今どきの先住民族で、完全に外界との接触も影響もない種族って存在していないようで、最も古い風習を守る民族といわれるヤノマミもご多分にもれず、生活のあちこちに近代文明の影響が見てとれます。
だから、グリーンインフェルノの先住民族みたいな、あまりに近代からかけ離れた種族を見つけるのも、現代の感覚からは想像を絶するような風習を見つけるのも、まあ難しいはずです。
あと、グリーンインフェルノの「生きたままの人喰い」はホラーとしての創作ジャンルという意味ではきっと昔からあって、それに過ぎないんだとは思いますが、観るものが、実在の先住民族に重ね合わせてしまいかねない描写は、割と危険なことに思いました。
自分なりに国分さんのヤノマミの映像や書籍をリサーチ?した結果、現実にはそーゆーやたら過激すぎる部族はなかったのではないかと私は思います。
まあヤノマミの出産シーンはかなり重みがあって国分さんたちもだいぶショックだったらしいですが、それとグリーンインフェルノのホラー要素はやっぱり全くの別次元で、シンプルにエンタメのためのフィクションなんだなと感じます。
何故なら、敵とみなそうが食糧とみなそうが、基本的には動物を「生きたまま」食べるメリットってそんなにないからです。人間に限らず。
暴れるし、叫ぶし、下手したら自分たちがケガするし。
私が「ヤノマミ」から学んだのは、人間同士が理解し合うって難しいな、ということと、先住民族は、私たちが思う以上に理にかなった風習を持っている、ってことです。
リアルな先住民の世界では、何故それをするのか?と明確な筋の通った理由があって、主には過酷な自然環境をサバイブするためで、ムダに意味のない行為ってないんですよね。
近代文明人よりよっぽど。
ただ暮らす社会の土台が自分たちとはあまりに違うから理解できないだけで。先住民たちの過酷な環境なんか、わかるはずもないんですよね。
人類史に一切のカニバリズムがなかったとは思わないけど、自然の摂理を、現代文明人よりよほど理解している部族がむやみにやっていたとは思えないです。
というわけで、
人間がそうそう人間を理解できるもんじゃない
他者理解は難しい
てことをまず前提に私たちは生きねばならないんじゃないか、ということと、
でも国分さんたちみたいに
知りたい!
という人の探究心は
やっぱすごいし、面白いです。
それも人間。
ぜひ「ヤノマミ」、ドキュメント映像、書籍セットで見てください(*´∀`*)