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子育てと正社員の両立にぎりぎりな40代の母(映画・読書・日々のこと)

子育てしながら正社員として仕事しています。40代の母のブログです。コピーライター、読書、映画、プライムビデオ。育児の悩みや仕事の悩み、広告、マーケティング、家族のこと、ふと思うことを綴ります。

孤独だから、リリカルに生きたい。萩尾望都「ポーの一族」

 

 

巨匠と呼ばれ、名作と呼ばれ。

でも「鬼滅の刃」読む今の若者が、「ポーの一族」を喜んで読むか?

って言ったら正直読まないと思います。

ええ。

 

じゃ、BLの元祖として腐女子が読むかって言ったらやっぱり読まないと思います。

そもそもBLじゃねーしな。

 

だけども私は「ポーの一族」を若い人に読んで欲しいです。

 

何故か?

 

ポーの一族」には、若さの残酷さとか悲しみとか孤独とか、全部あるから。

 

そして、「東京喰種トーキョーグール」で、グールが人間を喰らう以外にコーヒーだけは飲めるという話の50年近くも前に、

すでに萩尾望都師匠は、「ポーの一族」でバンパネラは、血を吸う以外にバラのエキスのお茶だけは飲めるということをやっているからです。

 

 

ダークファンタジーが隆盛する今という時代に先駆けて50年。

 

約束のネバーランド」「呪術廻戦」「進撃の巨人」「寄生獣」etc。微妙にファンタジーのメインストリームからはそれているものがあるとしても、ひとつの大きな系統として、より発展していっているように思います。

 

たとえば宮沢賢治の「注文の多い料理店」が、ダークファンタジーに分類されるかは分かりませんが、常識的な固定観念とは全く異なる視点から、人間という存在を切り崩して、生物としての傲慢さを残酷なユーモアで描く重苦しさは、何か根底に共通の価値観がある気がします。

 

まあ「ウォーキングデッド」だって、そーなんです。

 

ポーの一族」はそういったダークファンタジー的に人間の悲しさを残酷に見せつける系統になぞらえば、すごく正統派なんではないかと思います。

 

19世紀のヨーロッパ的耽美な世界がまぶされて、よりファンタジックであり、詩的であり。

 

ということは。

あなたが知らずに楽しんでいる漫画やアニメの元祖なんですよ、と。

 

昔の作品に、今のブームの源流的な要素が透けてみえる現象は、別に知らないままでもいいと思います。

 

私のこじつけなのかもしれませんし。

 

だけども、もし。私が1970年代に高校生だったりしたら、「ポーの一族」をどう読んだだろうか。

 

昔も今も、若者のまなざしは、さほど違ってないんじゃないかなーー

 

なんて。

そらテクノロジーや表現手法は圧倒的に進化してるんですが。

 

本質的には若者は、息苦しさの中で孤独にもがいているんだと、やっぱり私は思います。

 

だからこそ日常の中に、リリカルな時間を持つことが救いになる。

 

そして46歳だってリリカルに救われています(=´∀`)人(´∀`=)

 

 

 

 

 ↓これもまたポーの一族とは違ってすごい作品。まあまあ重いので、落ち込んでいないときに読んだ方がよいです(;^_^A

残酷な神が支配する(1) (小学館文庫)

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