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子育てと正社員の両立にぎりぎりな40代の母(映画・読書・日々のこと)

子育てしながら正社員として仕事しています。40代の母のブログです。コピーライター、読書、映画、プライムビデオ。育児の悩みや仕事の悩み、広告、マーケティング、家族のこと、ふと思うことを綴ります。

「ハイキュー!」日常のエンタメをハイクオリティに描く

 

自粛期間、プライムビデオでシーズン3の放映済み分まで無料で見れたので、「ハイキュー!」見ました。

 

終わりと始まり

終わりと始まり

  • 発売日: 2014/04/20
  • メディア: Prime Video
 

 

9歳の息子と毎日3〜5話くらいずつ。

まあ、面白い!バレー部ステキ👌

「ハイキュー!」の魅力を書きたいと思います。

 

1.ハイキューは少年マンガの「戦い苦手」な人もすんなり入れる!

 

本来、世界征服にしろ部活にしろ、戦いやライバルが必ず出てくる少年マンガは当然、バチバチのバトルシーンがメインです。主人公には敵やライバルがいて戦って倒して成長してナンボです。

でも、「ハイキュー!」は、ちょっと違うんです。

いや、実際は試合中の主人公含む多くが、めちゃくちゃギラギラしてるんですけどね。勝ちにこだわるし。ただ変にリアルというか、あんまりそんなに、非現実な展開がないんです。普通に試合して、緊張してミスったり、作戦が失敗したり、それへの何気ない声かけや寛容があったり、レシーブとかブロック失敗したときに見えてる視点の描写や空気感とか。

これはね、だから何?て、お母さん的に教育上良いとかそーゆーことじゃなくて。

確かにそれが少年マンガらしさでもあるんですが、んなアホな!とか、普通死んでるわ!とか、勝ったお前らはいいけど負けた方はどーなるよ?と余計なことを考えてしまう私みたいな偏屈タイプには、ギラギラの「戦い」に気持ちがノレない寂しさがどーしてもあって。それが「ハイキュー!」にはあまりなくて。

むしろ試合見て、優しい気持ちになれるという。負けも勝ちも同じ人間で大差ない。他人には小さなことでも本人には大きなことで、緊張しちゃうしミスるし間違うし。そーゆー日常の延長にあるエンタメが部活。だけど、そんなひとつひとつにこそ、わくわくがないかい?みたいな感じで描かれているから、「戦い」が苦手な人にも受け入れやすいのかなぁと思います。

 

あ、あとね!繋がり方が横なんだなぁと。もちろん1学年違えば先輩・後輩あるんですが、なんつーか、きちんと先輩に突っ込める関係というか。現実にはまだ日本の部活はも少しうるさいかなぁとは思うけど、でも時代ですね。部活が理不尽なギチギチの縦割り社会ではないのももはや当たり前なのかも。

 

2.負けた方を描き過ぎてキャラが多彩

あと、なんだろ、これまでスポ根マンガにガッカリしてきたのは、負けた方を放置してきた点といいますか。もちろん読み手は、主人公視点だから、主人公が勝てば嬉しいし、負ければ悔しい、主人公への共感が大事な訳です。

でもね、勝てば嬉しいのと負ければ悔しいのは相手との表裏なわけで、そのことを、えらい掘り下げて描いています。

どんだけ丁寧なん?てくらい。だから、「ハイキュー!」は相手チームが主人公レベルに細かく描写されることが多いです。主人公への共感を離れて、もっと大きなものを問いかけるエピソードごとのシークエンスが上手いんです。その分、主人公達への一方的な肩入れも薄いというか。

だからか「ハイキュー!」をアニメなりマンガなりでご存知の方はお分かりかと思いますが、主人公の日向翔陽(しょうよう)、翔陽とコンビの天才セッター影山、ほか烏野のバレー部面々、またライバル高校のバレー部面々、まあ登場人物が多彩。かつ個性的なのに誰一人として、ネチネチの性悪がいない!

同じ1年チームメイトのツッキーこと月島も、嫌味を言うけど、彼なりの頑張りがクローズアップされたり、根が性悪じゃないんです。

 

本当にみんなそれぞれに魅力がある。

僕は誰が好き!私は誰が推し!みたいな楽しみ方がキン肉マン以上にできます。(例え方に滲むジェネレーションギャップ)

 

3.じじいたち権威にアンチテーゼ

キャラのなかで、誰が1番好きかというと、全員!なくらい各キャラの個性がステキな「ハイキュー!」ですが、やぱり私は日向翔陽が好きです❗️少数派?

 

まず身長が162㎝、バレーボールやるには恵まれてないのが好き。中学次代にバレー部員が自分しかいなくても一人で頑張ってきたのが好き。頑張り屋なところが好き。人を分け隔てしないのが好き(初対面コミュ力の高さとして描かれてる点ですね)。

そんな翔陽の良さは、シーズン3で最もバクハツしてると思います!(もちろん私の独断と偏見)

シーズン3で彼は、かなりヘビーな経験をします。あれは本当にびっくりするくらい。だってね、ゆーても15〜6歳ですよ?作者、よくこっちに持っていったなぁってくらいの辛抱をさせてます。元来の「動」ではなく、「静」を学ぶ翔陽。

以下、注意。ネタバレ入ります。

↓↓

烏野バレー部の仲間である天才セッター影山が日本代表ユース候補の合宿、身長190超えの月島が宮城県高校バレーボール1年選抜の合宿メンバーに選ばれます。日向翔陽は、なんも選ばれなかったんですね。で、翔陽は月島が選ばれた選抜の合宿に潜り込んでしまいます。まあここまでは、ハハハーバカだなあ!な翔陽らしさなんですが、てか、影山は分かるけど、月島?ツッキーは好きだし、確かに途中からやる気になって活躍しだしたけど、翔陽よりすごいか?とか個人的疑問は置いといて…

で、結局怒られながらも、選抜の合宿参加を許されるんですが、練習はダメで球拾いと雑用をさせられます。えー!月島は練習で、翔陽はビブの洗濯て!見るしかできんて潜り込んで失敗やん!翔陽、ほんまにバカやん…😭😭同じ素人スターターでもスラムダンク桜木花道は、ポテンシャルへの周りからの期待が高かったし、あーゆー悔しさはなかった。。そもそも翔陽は中学で部員一人だったからという悲しき事情があり。

でも翔陽はそこで人の練習をじっくり観察し、球拾いしながら、ボールと人の動きから学ぶんです。そして素人レベルだったレシーブができるようになっちゃうんです。ってか翔陽、あんだけ試合出てても、レシーブできんかったんか。中学一人部活の辛さが響いてるよね😭

 

私はあのシーズン3の合宿潜り込みの翔陽が自分勝手で身の程知らずとはちっとも思わなくて、むしろ、よくやってくれた!これぞ主人公だ!と膝を打ちましたw

 

それにしても大人たち。

選抜とかさー、同じ学年で同じ部活で頑張ってきた彼彼女達を何を持って線引きしてるんですかネ?

そら、選ばれなかった当人からすれば悔しいし、私にはツッキーと翔陽の違いは身長くらいにしか感じませんが、てか選抜合宿企画した鷹匠先生が身長にこだわる人でツッキー選んだっぽいみたいな感じでしたが、それってどーよ?15、6歳の高校生にそんな現実って突きつけていいわけ?身長なんかどーしよーもない部分やし。鷹匠先生、強豪高校の顧問だからってワンマンすぎ。名前もかっこよすぎ。

 

そんな汚いオトナたち(私の尾崎豊的ビジョン)へのアンチテーゼ的存在として合宿に潜り込んだ翔陽。そして、球拾いという返り討ちにあった翔陽。

練習にも参加させてももらえない日々を思うと泣けてきます😭しかし、あれで翔陽はかなり成長したなと。

知らない方は、なんのこっちゃでしょうがw

あのシズル感は見て感じて欲しい!逆境にいて、冷静に観察する翔陽、誰よりオトナです涙

 

4.オトナの事情も描かれている

3で能力を身長で差別した鷹匠先生の汚さ笑 もありますが、もう少し現実的なフォーカス部分として、私が知らないだけかもですが、たとえば、他校と練習試合を組むときに、顧問にコネが必要であること。コネがないと試合組むのが難しくて大変なこと。練習試合しないと上手くならないこと。これを描いたスポ根マンガを初めて見ました。

実際、中学生でソフト部のうちの子もめちゃくちゃ練習試合してますが、あれは顧問の先生のコネと努力なんだなぁと。改めて感謝😭

 

舞台の宮城県の高校には部活で専用に使える体育館が複数あるよう。これも私が行ってた高校はスポーツ強くなかったからか、へーっ!と。私が学生時代に体育部に縁がなかったのもあるからでしょうが、部活あるある みたいな部分が新鮮で🤓 

あと、コーチが坂ノ下商店(いわゆる田舎の食品雑貨店みたいな)というヒマな店の店主。ヒマだから高校生の部活の指導できる面をきちんと描いていたり。そのヒマな店も実家の農業がメインだから経営できてるんだなぁとか…

ちなみに烏野高校バレー部コーチの鵜飼繋心も、顧問の武田先生も好きです🥰

 

 

5.結局、作者とアニメーター達の力量が名作を生む

かなと。1.2.3.4合わせて。優れた作品と、アニメーターの作品への理解と世界観の共鳴がなぜか分からないけど、凄まじくリンクしあうとき、アニメはひとつの芸術作品に昇華される。そんな大層なことを考えてしまいます。

まず第一に映像的に素晴らしい。これは絶対条件だし、その上で123(4)が備わっている。

要は各所の仕事がどこまでも丁寧なんです。

それは、ハイキューの原作者、編集者、アニメーター、プロデューサー、その他関わるすべてに、それぞれの互いへのリスペクトがないと成立しないことな気がします。

そーゆーオトナのわくわくするような、良き仕事をハイキューではバレーボールと部活の魅力と一緒に見せてもろたなと。

これは、アニメの「鬼滅の刃」でも感じました。

原作を愛する人が、楽曲の編曲みたいに、さらに作品の魅力を増幅させてる良い例かと。

 

今、まだシーズン3の途中で、コロナ自粛に入り、製作が止まってるんじゃないかな?早く続きやって欲しいです❗️

多分、子供とじゃないと見なかったと思うけど、「ハイキュー!」めっちゃオススメです👌❤️